サプライヤー戦略(4)この投資は認めるべきか-3

・IRRと正味現在価値という武器

 

これをもう一つの尺度で見てみましょう。IRR(内部収益率)というものです。これは、リターンと投資の合計がちょうど0(ゼロ)になるような割引率を求めようとするもの。前述の例でいえば11万円のリターンが10年続くとして、その現在価値合計がちょうど投資額に等しくなる割引率を計算します。

ここでは、複雑な計算式を解けばIRRを求めることができます。ただ、それは面倒なので、エクセルを使いましょう。左に投資額を書き(投資なのでマイナスで表現します)、右に10年分のリターンを記載します。あとは、関数を使えばIRRが表示されます。

ここでの結果は、1.772%というものです。つまり、この例では3%の利率を前提に計算しましたが、この投資案件は1.772%下においてやっと正味現在価値をゼロにできるということを指しています。IRRは高いほど良く、この投資案件は3%の利率に耐えきれないわけです。もし、この投資案件のIRRが3%以上だったら、利率3%下においては投資したほうが良いことになります。

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