時給1000円のバイヤーと1万円のバイヤー(坂口孝則)

人間は物質的にタンパク質で成り立っているにもかかわらず、その価値に差があります。目安はこうです。時給1000円が、いわゆる誰でもできる仕事です。俗に「マックジョブ」と呼びます。これはマクドナルドを馬鹿にしているわけではありません。

そして、その10倍、1万円が弁護士やプロのファイナンシャルプランナーの時給です。おなじ人間でも、10倍になってしまうのですね。そして、さらに10倍の10万円を時給としてもらうひとがいます。それは有数のコンサルタントです。一日のチャージを60万円とか、80万円とかとるひとたちです。少ないのですが、確実にいます。

・時給1000円
・時給1万円
・時給10万円

こういう図式で考えるとわかりやすいでしょう。実際に、そのひとが会社からいくらもらっているかは別問題ですし、関係がありません。ここで私がいいたいのは、それだけの価値を生むかどうかです。

私の知る限りは、1時間の講演で200万円をチャージするひとがいます。とすると、時給10万円は「まだまだ」ということですよね。

では、どうやって、この「時給10万円」の世界に突入できるのか。私なりの結論をいいますと、「他人と違うことをやり」「他人がわかっちゃいるけれどできないことをやる」の二点に尽きるようです。当たり前すぎて怒られるかもしれません。でも、重要なことです。

前者は、調達・購買だったら、調達・購買のひとが使わない知識を学習することです。だから私は統計だとか原価計算を学びました。誰も学んでいないのですから、すぐに他を抜き去ることができます。後者は、たとえば、「本を一日に一冊以上は読む」といったことです。誰もが読書の有効性はわかっているのに、できません。だからやるのです。ほかには朝5時おきで勉強するとかは良いでしょうね。誰もわかっているのに、できないからです。

これを重ねれば時給10万円になるのは難しくないはずです。まあ、別に10万円ではなくても、5万円でも、3万円でもいいのですよ。でも、すくなくとも、勝負するのだったら高い方がよいでしょう? 昔から「値下げして潰れた会社はたくさんある。でも、値上げして潰れた会社はない」といいます。それなら、私たちも、堂々と高値を要求できるビジネスパーソンになりたいものですよね。

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