調達コスト決定戦略(4)総コスト線と売上線-2

・中学時代の算数がサプライヤー分析に生きる日

 

ここでは、固定費と変動費をグラフで表現してみましょう。グラフでY軸にコスト、X軸に売上高をとります。ここで、Y軸上で表現される切片が固定費になるわけです。売上高がどうであれかかってしまうのが固定費でした。そこを起点として線を引きます。その際、角度(傾き)が変動費率になります。そうやって完成した線が総コスト線になるのです。それぞれの売上高のときに、どれくらいのコストがかかるかを示しています。

ちなみに、この総コスト線は、切片を持つ直線であることを前提としていることに注意しましょう。長期的にはすべてが変動費と化します。これは頭の体操ではあるものの、減価償却であれ人員計画であれ、長期スパンではすべてが変動費(変動可能な費用)です。すなわち、この直線的なコスト線は、短期的なものだと考えてください。

そして、原点を起点として45度の傾きをもったものが売上線です。そして、売上線と総コスト線の交点を、損益分岐点と呼びます。これは文字通り損益が出るギリギリのところで、それ以下の売上だった場合は赤字になり、それ以上の売上だった場合は黒字になるわけです。これは視覚的にも理解が可能です。売上の高さに対して、費用がそれ以上かかっていれば赤字は当然で、費用がそれ以下だったら黒字になります。

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