今年の私塾が始まりました~
今年度の私塾をどう運営するかについて考えていたとき、自分が初めて調達・購買部門に配属されていた頃を思い返しました。私の責務はコストダウン、でもどうやってコストを削減するのかの方法論がわかりませんでした。同世代の同僚に聞くと、サプライヤと交渉して値段を下げると教えてくれました。どうやって交渉するのかと聞くと、サプライヤに一生懸命コストダウンを頼む「お願いネゴ」が良いと言われました。どんな言葉でお願いするのかと聞くと「お願いします」と頭を下げると話がありました。当時の手帳には「そんなものかなぁ」とぼやきが残っています。
2009年の3月から始まった調達・購買「私塾」。13年目にして初めて年間のカリキュラムをあらかじめ提示することにしました。カリキュラムはバイヤスキルアップを意識し、業務の進め方を意識した内容です。ちなみに今月5月28日(金)は「担当品目知識と社内関連部門知識」をテーマにしました。バイヤの仕事は、サプライヤに見積依頼を行って見積書を入手し最適なサプライヤへの発注が基本動作です。基本動作を円滑に行うための潤滑油として必要な「情報」にスポットをあてた講義です。情報入手の方法から、必要に応じて情報を共有し、分析、意志決定や具体的な行動への活用までを、担当した購入品目と、社内関連部門における業務内容に絞って解説します。まさにバイヤとして最低限必要な知識であるはずです。
先日開催した第1回の私塾。テーマは「バイヤの心がけと役割」です。この4月から調達・購買部門に配属された方や、部下や後輩が新たにできた肩を意識した内容としました。(できるだけ多くの方に受講していただきたいので第1回目の講義は5月7日にも開催します)そして今年の調達・購買「私塾」は、私の調達・購買部門における業務を進めてきた学びの過程をふまえています。なぜ、多くのバイヤに受講していただきたいか?それは少しでも仕事をラクに楽しく行っていただきたい、私の言葉では「面白おかしく仕事をしてほしい」に尽きます。バイヤになったころ、サプライヤからの購入価格を下げる方法は、営業パーソンにお願いするだけなのか?と感じた問題意識をベースに、プログラムを作っています。