3章・(6)-2 金利でお金を稼ぐ

・職業に貴賎なし、という言葉のほんとうの意味

 

いや、それは銀行にとどまりません。普通の会社だってそうなのです。銀行の利子率のほうが、本業の商売から得られる儲けの率よりも高ければ、誰だって借りてまで商売をしようとは思いません。3%で銀行から借りてきたら、それは5%とか、利子率よりも高い利益率を稼ぐことが前提になっています。

逆に銀行側からしても同じです。預金者には利子を払わねばなりません。だから、お金を貸し出す際は、行員の給料やその他の費用を計算し、払う利率よりも、もらう利率のほうが着実に高くなるような貸出先を選択します。それぞれの銀行にポリシーはあるものの、対象が製造業を営む会社であれ、おむつを販売する会社であれ、それに違いはありません。

製造業であれ、金融業であれ、サービス業であれ、マスコミであれ、手元のお金をいかに増やしていくかという点においては、なんら変わりはないのです。最近、投資ファンドのことを「お金からお金を生む、悪しき仕事」と呼んでしまう人たちがいます。それは、職業差別をしていると同時に、筋違いです。

市場というものから見れば、投資ファンドであれ豆腐屋であれ、違いはありません。金利差を使っていかに稼いでいくか。

残酷ながら、それが求められているのです。稼いでいくという事実の前には差別も区別もない。それこそが、「職業に貴賎なし」ということのほんとうの意味なのです。

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