3章・(2)-1 商売でのお金の支払い方(現金、手形、ファクタリング、ツケ)
キーワード「現金」「手形」「ファクタリング」「期日指定振込」「ツケ」
・お金を払うことの妙
お金の価値とは一定ではない。とするならば、それは商売にどのように応用できるでしょうか。売買価格を決めたら、支払いを先延ばしにすればいいですよね。1万円で取引先と合意したとします。それをすぐに支払わずに、数カ月後に支払えば、同じ1万円でも実質は値引きして買っていることになります。だって、将来の1万円は現在の1万円よりも価値が低いはずですからね。
また、できるだけ支払いを遅くできれば、お金に困っているところは当面はなんとかしのぐことができるかもしれません。それに、その分のお金を使って、何か違うものに使うこともできます。一般的には
- 売るときは現金でお客からお金をもらい
- 支払うときには、できるだけお金を先延ばしする
ということが有利とされています。
では、その「支払い」はどのような方法があるのでしょうか。
- 現金払い……もっともわかりやすいですよね。現金でその場で支払う方法です
- 期日指定振込……商品を受け取ったときには支払わないものの、翌月あるいは翌々月のいつに支払いますよと約束して振込むもの
- 手形……「手形」というものを発行し、それを売り手があとで現金に交換するもの
- ファクタリング……売り手と買い手のあいだに金融機関が仲介し、買い手の指定に基づき金融機関が手数料を得、期日に買い手に振込むこと
- ツケ……信頼をベースとし、買い手の都合がつくときに支払う方法
などです。