5-(4)-1 業界知識の理解<基礎知識>
バイヤーは担当する製品について、その業界特有の知識を吸収する必要があります。
(1) 業界内サプライヤーシェア(日本・世界)
(2) サプライヤー各社の強みと弱み
(3) 競合他社調達構造
(4) 業界固有用語、略語
これらは、前任者や営業マンからヒアリングをしたり、業界団体の資料・展示会・セミナーで学んだり、専門調査機関からの情報によって得てゆきます。
また、(4)に近いのですが、各業界とも「暗黙知」と呼ばれるものを持っています。これは、言語化するのは難しいことですが、業界に一定期間携わっている人は勘や経験的に分かっている知識のことです。
「こういう困りごとがあったときには、どうすればよい」ということはこれまでほとんどバイヤー間で共有されることはありませんでした。このためにバイヤー業務が属人化していたことは否めません。
これからは、(1)~(4)の知識とともに、これまで「暗黙知」とされていた知識もできるだけ言語化することにより共有化してゆくことが重要です。