調達業務のリスクマネジメント~東日本大震災の教訓 2章(1)-9

1)震災時に明らかになる分散の抱える集中

発注先を1社集中とするのか、それとも複数社分散とするか。バイヤーにとっては大きな課題の一つです。どちらもメリット・デメリットが存在します。バイヤーはそれぞれの良し悪しを比較・検討し発注先を決定します。集中か分散かは、絶対的に良し悪しは決めることができません。周囲環境や、意思決定をする人の注目点にも大きく左右されます。それだけデリケートな問題でもあるわけです。今回の震災後、平常時と異なる環境が、集中と分散のセオリーに大きな影響を及ぼしました。

まず分散していたケース。その語彙の通り、ほぼ全員のバイヤーが震災被害には、サプライヤーを分散していた方が、リスクが少なくなると考えていました。1社が供給不能となっても、別の1社か2社からの供給で必要数量は確保できるはずでした。ところが、震災後にバイヤーに突きつけられた現実は、分散していたすべてのサプライヤーが「供給不能」に陥ったのです。サプライヤーの分散が、震災による被害というリスクが顕在化した瞬間、機能しなかったのです。

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