5章-14:仕組み・組織体制
(3)集中購買
集中購買の分類
集中購買に誤解があるように思います。そこで、ちょっと定義を整理します。まず、調達実行主体が、各拠点にあるのか、あるいは本社(あるいは他の一箇所)になるかによって分類できます。
集中購買だから、調達実行が複数にわかれているのは、奇妙かもしれません。でも、交渉は本社やあるいはどこかの部門が行い、その交渉結果の価格に基づいて、それぞれの拠点が発注する際もあります。
次に、発注品を統合する場合と、統合しない場合です。発注品の品目を統合して仕様的に集約しようとする集中購買と、発注品は統合しないものの、それぞれの取引先に量を集計して戦略を練り、交渉を重ねる集中購買があります。後者の場合は、たんに代表交渉ともいえなくはありません。
ただし、このマトリクスで考えると、集中購買の整理がつくでしょう。
さらにオペレーション効率を考えると、当然ながら、調達実行主体は、「各拠点」→「本社(あるいは他の一箇所)」です。さらに価格の低減を考えるのであれば、発注品を「統合しない」→「統合」となります。ばらばらに注文していたものを、一括で注文するほうが効率が良いですし、ばらばらな仕様をまとめてボリュームメリットを生んだほうが、価格が下がるのは間違いありません。