5章-3:仕組み・組織体制
(1)予算基準の明確化、コスト削減基準の設定
工事は施工の前に、当然ながら予算を設定します。そうしなければ、客先への価格提示ができませんし、また利益を出すことができません。予算を積み上げたあとに、施工の計画を立て、それを工事委託と物品購入に割り振ります。調達・購買部門は、それを守るために尽力します。
さらに、その工事施工後に、委託金額を積み上げ、その予算と実額を比較管理します。あってはならないことですが、予算額を超過していたら、利益が出ませんのでどこに問題があったのか確認せねばなりません。また、逆に、予算を大幅に下回っていたとすれば、より精度の高い予算積み上げに寄与できるようにします。なぜならば、客先への見積書が高すぎて、失注する可能性があるためです。
と、ここまでが教科書的な予算管理となります。しかし、実際には、調達・購買部門というよりも、現業部門の「うまさ」によって、その案件の難易度が決まるケースが多々あります。