3章-13:コスト削減

(2)コスト削減施策

コスト削減の施策は、大きく四つにわけられます。

  • 技術的手法:文字通り、技術的に安価になるように作ることです。工事の場合はなかなか難しいかもしれませんが、部材の場合は、特殊なものを使うのではなく標準品を活用したり、材料のレベルを下げたりします。品質が確保される前提で部材の種類を共用化することも入ります。
  • 取引先変更:新しく調達するものについては、競合見積書を入手し最安価な取引先から調達するものです。継続調達品については、現場の意見を聞きながら、安価な取引先の切り替えを模索することです。また、類似品を多く調達している場合は、ある特定の取引先にまとめることも大きな交渉材料となるでしょう。さらに、これまで事実上の特命発注を行っているケースが少なくないのだとしたら、それを緩め競争案件に変更することでコストの低減を図ります。
  • 商業的手法:技術・仕様が変らず、さらに取引先が変わらなかったとしても、価格交渉等で価格を下げることです。あるいは、過去の調達単価と比較することによって、価格を引き下げることができるかもしれません。あるいは支払い条件を変更し早期に対価を払うことによって、その分のメリットを価格で享受できるかもしれません。または納入場所を統一、または、納入単位をまとめることで、取引先の効率を上げ、コスト低減を図ります。また、コストテーブルなどを活用し、原価積算によって見積価格を適正化する方法もあります。
  • 数量の見直し:数量の適正化です。とはいえ、不要なものを調達しているケースはほとんどありません。ただ、特定の数量やロット条件で調達している場合は、その条件を緩和することで、支出金額全体の低減を図ることができます。

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