1章-14:インフラ系調達・購買の基礎知識

  • 「在庫数削減」:発注ルールを厳格化し、在庫数を削減することです。在庫化する基準値を見直します。また、取引先のリードタイムを改善してもらい、都度発注とする場合もあります。またロット条件の緩和など。さらに、部材コードが二重化し、おなじものが二重に在庫化している場合もありますから、登録時のチェックを厳密にする必要もあります。企業によっては、在庫化したあとに、その在庫をほとんど使用しない場合は、現業部門にペナルティを与えるケースもあります。
  • 「サプライヤ在庫化」:取引先に在庫してもらい、自社の軽減を図ることです。中長期的な購買予想を提示し、取引先の負担も軽減することが重要でしょう。
  • 「外部倉庫活用」:自社の現場に近い立地で、取引先に倉庫を建てたり、借りてもらったりして、そこから迅速に納品いただくこと。VMI(Vendor Managed Inventory)はこのような考えを具現化したものです。

→この三つは貸借対照表に影響する項目です。在庫を減らすことによって、中間の仕掛り在庫が減ります。100個買うのではなく、1個ずつ買うのですから、保有現預金の上昇をもたらします。かつ、買掛金の減少、利益剰余金の改善をもたらします。ただし、自社の在庫改善は、ときとして、たんに取引先の負担アップの場合があります。実態はなんら変わらずに、取引先の在庫が増えるだけ。ですから、生産性の向上や、小ロットでの生産など、実態が改善していなければなりません。

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