4-(5)-1 サプライヤーデータベースの整備

・サプライヤー各社の各種情報を管理・公開する

サプライヤーデータベースの整備とは、既存・新規サプライヤーの各種情報をまとめることです。そして、それをバイヤー個人の持ち物とするのではなく、社内で共有することによって日々の調達に活用していくことです。

各種情報とは、黒板に書いたように、そのサプライヤーの生産品目、組織体制、体質・業績・取引(状況)、特色等を指します。まずは、データベースというテクニカルな話に入る前に、なぜそれらの整備が必要なのかを考えてみましょう。私の経験から、理由は三つほど挙げることができます。

  • 戦略を構築する材料とする・・・どこから何をいくらくらい調達しているのかを知ることは戦略構築の基本。また、各サプライヤーの生産品目が分かっているのはバイヤーの基本中の基本。
  • 社内説明の資料とできる・・・自部門や設計部門にサプライヤーを紹介するとき、あるいは特定のサプライヤーシェアを増減させたいとき。生産品目や体質・業績が、まとまっていれば非常に有効な説得材料となります。
  • 時間を短縮できる・・・やや②とダブりますが、一定期間ごとにサプライヤー情報を整備しておけば、新たな見積り依頼などをスムーズに行なうことができます。また、自部門内外から特定サプライヤーの情報提供依頼があったときも素早く対応が可能です。

新規サプライヤーならばまだしも、既存サプライヤーの基本情報ことを聞かれて、ろくに答えることができないと、かなり恥ずかしいと思わなければいけません。最低でも、そのサプライヤーから毎年いくらくらい調達しているのか、そして自社の各領域でそのサプライヤーは何割のシェアを占めているのか、くらいは資料として持っておきましょう。

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