4-(3)-4 コスト低減とコスト回避
<雑感>
細工をして自分の実績を捻出することは止めようと、私は書いてきました。不正をしていれば、いつかそのことが周囲にバレるときがやってきます。そう、どんな幻でも、ずっと幻を見せさせてくれさえすれば、それなりに価値があるかもしれません。でも、そうはならないはずです。
ただ、私が方々でそのようなことを書いてきたところ、「坂口さん、そんなことは書くに値しませんよ。なぜなら、不正なことをしている人は、誰だって分かっていますから」と言われました。
確かに「○億円を下げました!」と声だけは大きいバイヤーがいて、表面上はチヤホヤされているようでも、実は「アイツってそんなにたいしたことやってないよな」と周囲は意外と分かっているものです。「不正をするな」と書かなくても、そんなことをするバイヤーは自然淘汰されていくのかもしれません。
それは会社単位でも同じでしょう。よく「調達改革により、○○億円のコスト低減を実現した」と自部門の自慢をしているところがありますが、その集計方法が曖昧だったり、怪しかったりして、本当にそれだけの効果を上げているかは観察していれば分かります。それだけのことを本当に達成したのであれば、どれだけ業績に反映できているのかと問えば、たじろいでしまう人も見てきました。
細工や自慢をするために時間を使うくらいならば、早めに帰宅してパチンコにでも行った方が良いと思うのですが、いかがでしょうか。