5-(4)-3 電子調達による円滑化

<雑感>

自分がやっている業務をマニュアル化し誰もができるようにして、その上で他人に任せ、その間に自分は新しいことに取り組む人を「デキる社員」と呼びます。それとは対照的に、常に自分だけで仕事を抱えては、「この仕事は自分しかできないんだ」と吹聴する人を「デキない社員」と呼びます。

後者の特徴としては、いつも「忙しい」と言い、特定の仕事しかしないため長期的にはスキルが伸びていません。しかし、こういう人は非常に多い。なるほど、日本企業の「突然のジョブローテーション」とは、このように特定業務ばかりをこなし牙城に閉じこもる人を強制的に引きずり出して成長させる仕組みだったのか、と思ってしまいます。

逆に、かなり少数ですが、一見他人に伝えることが難しいと思われる自分の仕事を次々とマニュアル化してしまう人もいるものなのですよね。交渉プロセスから、社内の根回しの方法まで。あらゆることが、この種の人たちにとってはマニュアル化の対象となっています。

これまでたくさんのマニュアル本が出版されていますが、これらの本で学ぶべきは書かれている内容ではなくて、それを体系化した人の思考法だと私は思います。たまに、「たったこれだけのことで一冊の本にしてしまうなんて」と本屋で呆れてしまうこともあるでしょう? あれこそ(皮肉ではなく)「デキる人」のヒントなのです。

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