7章4-6<セクション3~社内関連部門とのコラボレーション>

3.生産管理部門との連携~(2)「トラブル対応」

とはいえ、現実問題では、いろいろな準備を講じたとしても、100%納期トラブルを防ぐことは難しいでしょう。納期的な問題が発生した場合は、生産管理部門との協力で、事態の打開に主体的に取り組まなければなりません。

まず納期トラブルが発生した際には、最初は原因究明でなく、どのように納期を改善するかに重点をおきます。また、納期を調整するためのサプライヤとの窓口を、調達・購買部門に一本化します。最終的に守るべきは、顧客との契約納期です。

サプライヤの譲歩を引き出すためにも、自社がどこまで譲れるのかという情報を、生産管理部門から入手して調整します。自社のバッファーをすべて提示する準備が必要です。トラブル発生の後、解消までは、納期遅延の責任論はいったん棚上げして、問題解決にのみ注力します。トラブルが解消した後に、いったいどこに問題があったのかを、サプライヤと共に原因究明と改善をおこないます。

具体的な納期、リードタイムの短縮は2章で説明したので譲ります。ただここで強調したいのは、生産管理部門と協業して、サプライヤに公平に接することです。

納期トラブルが発生すると、原因はどうあれ「納期遅れ」といった表現が、社内を駆け巡ります。原因究明が終わるまで、どこの責任かはわかりません。したがって「納期遅れ」との表現ではなく、納期のミスマッチによるトラブルであることを、社内に明言しましょう。そのような姿勢は、フェアさを社内外に示す、調達・購買部門の重要な持つべき姿勢です。

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