7章2-3<セクション1~調達・購買部門ビジョンの重要性>

調達・購買ビジョンの意義

社会貢献を見据えた調達・購買ビジョンは、企業全体のビジョンと整合性を保たなければなりません。調達・購買部門のビジョンを設定したら、社内の関連部門に周知します。周知して、ビジョンが公然となれば、調達担当者の行動にも影響を与えます。調達・購買部門のメンバーの行動も、部門のビジョンを実現させるものでなくてはなりません。したがって、ビジョンとは調達・購買部門に所属する調達担当者たちの意志決定や、行動に大きく影響するものでなければなりません。

宣言すれば、調達担当者の行動がビジョンにうたわれた内容と整合しなければならなくなります。市民として妥当性を兼ね備えた業務内容を、ビジョンを設定し、宣言し、ビジョンを調達・購買部門として実現するのです。宣言するだけでなく、迷ったときに立ち返り、何度も振り返って、言葉が行動につながり整合性をもって、ほんとうのビジョンとなるのです。

 

・サプライヤへ(調達・購買)ビジョンを宣言する意義

サプライヤとのやり取りの中での具体的な行動でも、ビジョンとの整合性を意識しなければなりません。サプライヤとのビジネスには、契約であったり、さまざまな法規制だったり、順守すべき法令やルールが多く存在します。サプライヤへのビジョンの提示は、法令やルールを順守した上で、サプライヤと共同して、どんな未来を形作るのか、具体的実行に移す宣言です。

また、サプライヤとの関係では、利害をめぐり、対立せざるを得ない側面もあります。そんなときこそ、社会的貢献を目指したビジョンを共有して、短期的な利害を超え、さまざまな困難を乗り越えられます。サプライヤとの関係を良好に維持するために、ビジョンを双方で共有し、ビジョンに基づいて行動が、現代の調達・購買部門にはもとめられているのです。

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