5章5-5<セクション4~③国内サプライヤの倒産予防実務>

・経営的に危ないサプライヤをどうするか

昔、「娘が危ない男性を好きになってしまいました。どうすればよいでしょうか」という人生相談に、「そんな男を好きにならないように育てるしかありません」と傑作の答えを読んだ記憶があります。

その意味では、「サプライヤが倒産しそうなんですが、どうすればよいでしょうか」の問には、「そうならないように日々チェックするしかありません」が真摯な答えでしょう。しかし、実務的に、そのようなサプライヤが生じたケースでは、対処療法しかありません。

 

施策遂行のチェックを実施する
(1)月度で各種経営指標を提示してもらう(改善進捗を確認、施策実行スケジュール)
(2)月度で損益計算書・貸借対照表(資金繰り表)を提示してもらう
(3)経営者の態度、姿勢等の定性的項目を面談し確認

 

援助余地の検討
(1)資本の注入の可能性検討
(2)支払いサイトの短期化検討
(3)発注量の増加、Tier2業務増加の検討

 

また、同時に社内へは特別採用品の検討や、設計変更などにより、代替品がない現状を打破できるような投げかけをせねばなりません。また、試験費用等のスイッチングコストや具体的に在庫日数などを計算する、あるいはマルチソース化を同時並行で検討していきましょう。

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