2章-3-2<セクション2~①いかに良品を確保するか>
・情報獲得こそ品質確保の第一歩
調達・購買部門における品質確保への取り組みの第一要件は、サプライヤからの購入品について、その重要度の大小や金銭的多寡にかかわらず、品質問題の情報が調達・購買部門で入手できているかどうかです。
問題が顕在化して、重大な事態に到って初めて調達・購買部門へ「なんとかしてくれ」と情報がもたらされるのは、最悪の事態です。最悪の状況では、すでにバイヤー企業として、サプライヤへの対処で可能な選択肢はかなり限定されてしまいます。購入品に関するサプライヤでの立会い検査や、バイヤー企業での受入れ検査、御客様で発生した問題もふくめて、そういった情報に、調達・購買部門からも容易にアクセス可能な仕組みの存在が重要です。そういった仕組みを活用する調達担当者の高い感度も必要です。
バイヤー企業がサプライヤからの購入品で品質問題を発見した場合、軽微であっても、2度と発生させない原因究明と再発防止をサプライヤに要求します。これは、サプライヤの営業部門トップと面談の際に申入れします。これは、バイヤー企業内で、調達・購買部門が受入れ部門に目が届いているか、受入れ部門とのコミュニケーションがあるかを意味します。