4章-3 モチベーションゼロの仕事術
【①準備編】
まずお伝えしたいのは、「呼吸法」である。いきなり「呼吸法」なので面食らった読者もいるかもしれない。息を吸う、あの呼吸のことである。
私のことをスピリチュアル系の人間と思ったひともいるかもしれない。ヨガやカウンターカルチャーの怪しげなニューエイジの臭がするからだ。ただ、私のスタンスは、実利的に「使えるもの」であれば、理論的根拠がじゃっかん薄いものでも、活用していくものだ。
私は「心と体は同じもの」とし、体にアプローチすることからはじめるといった。事実として、不安なひとたち、落ち込んだひとたちの呼吸は浅いデータがある。まずは、体の呼吸を深くすることによって、心にアプローチしていくのだ。
たくさん空気を吸い込んだことのない体は、そもそも呼吸に慣れていない。大きく息を吸い込むことによって、体を呼吸に親しませることが必要だ。
- 限界まで鼻から息を吸う
- 限界まできたら、さらに息を吸う
- さらにその限界まできたら、さらにさらに息を吸う
通常であれば、たいてい10秒ほどで苦しくなってくる(1)。しかし、そこで止めずに、息を吸い続ける(2)。ここでかなり苦しくなるものの、さらに息を吸い込んでみる(3)。
この3まで20秒ほど呼吸ができることが一つの基準だ。たったの20秒と思うかもしれない。ただ、実際にやってみると、最初のころは15秒でもかなり厳しい。それだけ、極限まで息を吸うことになれていない。
そしてそのあとに鼻から息を吐く。これもおなじく、20秒ほどを基準にする。吸うことと同じく、吐くことにも慣れていないことに気づくはずだ。
イメージは、吸うときにお腹をふくらませ、お腹のなかに風船があると思ってほしい。吐くときは、その風船を割って息を出す。吐くときに鼻からではなく、口から吐けば、そのまま腹式呼吸になる。