1-4.購買調達戦略 ~戦略なき者は去れ 「新しい購買のシンプル戦略立案」~

こういうことを愚直に考え抜いていくプロセスと「覚悟」が必要になっていく。その戦略の先にある目的を成し遂げる為に、いったい何をすればいいのか、永続的なコスト削減のために、どんな仕組みづくりが可能なのか、そしてそれは短期的なコスト削減の場合に比べてどういう所が優れているのか、そういうことを考えなければ答えは見つかるはずもない。

 

営業マンが色々な企業を訪問して受ける印象は、その訪問先企業の製品や市場シェアよりも、バイヤー組織の魅力的観点によるところが多いという。実際に会ったバイヤーから受ける印象で、サプライヤ企業の戦略や熱意が変わることはよくあるのだ。もちろん、多くの要素が複雑に作用するのは間違いがない。

 

しかし、バイヤーから語られるビジョンや会話から動かされるサプライヤはとてつもなく多いのである。そして、ビジョンを語ったバイヤーは、自らの言葉に影響され、そのビジョンを実現すべく活動を開始していくのだ。そこには難しい単語や、むずかしいロジックや、高尚な知識など必要にならない。そこで必要とされるのは、ひらがなでも語れる購買戦略だ。みんなに訴えることができ、みんなの心を動かし、考え抜いた、信念にも近い将来像だ。「バイヤーは自ら考えた、ひらがなの購買戦略を語ろう」

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