調達購買部門が一言も話さないサプライヤーミーティング開催を

2000年代、さまざまな業界でサプライヤーを集め方針や戦略を伝える場が設けられました。今やサプライヤーミーティングの開催は珍しくなくなりました。

開催が一般化した結果、期待通りにサプライヤーミーティングが機能しないケースも発生しています。どんな企業でもサプライヤーミーティングではコストダウンの必要性をサプライヤーに訴えます。同時に高い品質の実現や、短納期化を求めます。しかしそういった内容は、サプライヤーへ当然の要求です。わざわざサプライヤーミーティングで伝えるべき内容ではありません。

サプライヤーミーティングは、ふだんサプライヤーとは接点がない部門や担当者から、来訪者が興味を示す話を伝えるべきです。コストダウンの必要性よりも将来的な受注見通しを。製造業なら技術的なロードマップを示して、将来的に必要な製品を示す。将来のビジネスに、サプライヤーの戦略立案に役立つ情報提供を行うべきです。調達購買部門は司会だけ、特に何も話さなくてもいいのです。

調達購買部門のバイヤーは日常的にサプライヤーとコミュニケーションを行っています。コストダウンに代表される当たり前の要求は、調達購買部門の責任で、日常的に繰り返しサプライヤーへ伝え、主旨のサプライヤー社内への浸透こそ調達購買部門の責任なのです。今すぐ当たり前の話を述べるサプライヤーミーティングをやめましょう。(牧野直哉)

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