3-11最強の調達購買部門を創る ~人事部門に調達購買業務の理解を~

企業に重要なリソースは何より人材です。調達購買部門の重要な任務を実践するため、スキルと適性を兼ね備えた人材確保と育成が必要です。業績に貢献する最強の調達購買部門構築には、人事部門と協業は不可欠です。

☆調達購買部門に必要なスキルセット

将来を見通しづらい現代、自ら課題を構築し、解決できる人材が不可欠です。現代の調達購買部門は、従来の「注文書発行時点」よりも業務内容が前工程に拡大しています。注文書をサプライヤーへ発行する前に、適切なサプライヤーや購入仕様の決定といった効果的な準備の実践が、優位性ある調達購買部門の特徴です。

このような人材ニーズの変化を人事部門にも伝え、採用活動や人事異動・配属に考慮をうながします。望ましいスキルは従来の対外交渉力に加え、データの分析や論理構築といった緻密な面、そして営業部門と同じようなサプライヤー開拓がちゅうちょなく実践できるかどうかです。即戦力を求める中途採用は、調達購買部門のどんな能力が不足し、どんな機能を実現するために必要な人材なのか。具体的な必要スキルを明確に伝えます。

☆職能設定と評価基準

調達購買部門は、当初の計画通りに必要なリソースをサプライヤーから確保が役割です。優秀なバイヤーは、さまざまな事態を予測し、事前に対処して業務を進めます。従来納期や品質、予算とのミスマッチに起因するトラブル処理の巧みさこそ優秀なバイヤーの証とされていました。たしかにトラブルに対処し被害を最小限に食い止めた取り組みは評価すべきです。しかし周到な準備によってトラブルを起こさなかった事実も、同様により高い評価を行わなければなりません。業務ポイントが移動すれば、評価ポイントも合わせて変更しなければならないのです。

☆教育計画とキャリアプランの設定

人材教育は、企業の将来を左右する重要な課題です。人材教育は人事部門で企画されます。調達購買部門で必要なスキル教育は、まず部門内のノウハウをベースに、OJTで実行を検討します。全社的な教育計画とクロスチェックを行い、部門内に必要な教育プログラムを人事部門にアドバイスを求めつつ共同で策定します。

また最新トレンドや新たな購買手法や交渉技術の導入には外部教育も積極的に活用します。交渉技術やコスト削減手法といった内容だけでなく、サプライヤーと良好な関係構築方法や、持続可能な調達の実践といった新しいテーマのプログラムも多数存在します。コスト削減手法は調達購買部門にとって重要な課題です。しかし他のスキルや手法も重要性が増しています。情報収集を十分に行って人事部門へ外部教育の導入を提案しましょう。

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