人手不足とスマートホーム(牧野直哉)

前回に続いて、アメリカ出張で目にした新たな商品やサービスをご紹介します。

●やっぱり人に頼みたいのか


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車で移動するとき、何度かマクドナルドを利用しました。コーヒーを買い、時間がないときはハンバーガーを買って車内で食べて訪問先に向かいました。その時に目にしたのが、タッチパネルを使ったオーダーです。

私は使用した回数すべて、タッチパネルから欲しい物を入力して支払いも行いました。しかし多くの利用者がタッチパネルに向かわずに、人のいるカウンターに向かっているのがとても印象的でした。対人カウンターに向かっている人の属性までは判断がつきませんが、待たずに済むのは私にとってなににも変えがたい価値なのですが、そう考えない人が多いのかな、とも思いました。あくせくしすぎなのかなと。

朝食と昼食を一度ずつ、違う店舗で買いましたが、2回ともカウンターでハンバーガーは渡されたものの、ドリンクは渡されませんでした。「ドリンクがないよ」と声をかけると、面倒くさそうにコーヒーをカップに注いで渡してくれました(笑)。日本と異なるのは、冷たいソフトドリンクの場合リフィルフリーであり、渡されたカップで、自分でそそぎ入れるスタイルです。だから、番号で呼ばれたときにはハンバーガーしか渡されないのかなーなんて思いました。

英語があまり得意ではない私にとって、英語を話さずにモノが買えるのはとても快適な買い物です。SubwayやPanda Expressといった、お手軽だけれども会話が必要な買い物と比較すると特にそのように感じます。SubwayやPanda Expressも指で指し示せば良いのですけどね。

このタッチパネル式のオーダーは、日本でも導入当初なかなか人がオーダーしないと話題になりました。使用する側の慣れの問題もありますから、今は違うのでしょうね。ただ国内人口の高齢化によって、こういったツールになじめない人が増えてくるのも事実です。逆に考えれば、年齢を重ねてもこういったツールが活用できれば、便利で快適な買い物が可能になるのです。

●スマートホーム機器

Amazonの販売拡大によって非常に厳しい経営状況が伝えられており、Amazon fire TVの販売に乗り出すと報道されたBest buyの店舗では今、こんなスマートホーム関連機器を販売していました。

現在シンプルに導入できるスマートホームのポイントは3つあります。

1.監視カメラ


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自宅に尋ねてきた人を玄関で、カメラがとらえます。在宅していれば、そのまま応対すればいいわけですし、不在の場合はどんな人が訪ねてきたのかが記録に残ります。

2.照明


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部屋や廊下の照明管理です。日本と比較して広い家が多いでしょうから、それだけ管理する照明の数も多くなります。店頭のディスプレーには、スマホで操作できるイメージが描かれています。写真の「Hue」は、フィリップスが展開する照明のブランドです。日本語のホームページもありますのでぜひご覧になってみてください。家庭内のさまざまなシチュエーションに応じた照明の使い方をビデオで紹介しています。照明の形も、電球型やリボンと呼ばれる形も展開しています。電球やリボンはさまざまなコントローラーを通じ操作します。「ブリッジ」と呼ばれるコントローラーを使用すれば、スマホでコントロールできます。

3.来訪者管理とカギ


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指紋認証で玄関を開けたり、スマホをかざして開錠したりするタイプが販売されています。指紋を使った生体認証で鍵が開けば、鍵を忘れたり落としたりして自宅に入れず途方に暮れるといった事態にならずにすみますね。

こういった機器は、それぞれ用途は全く異なりますが、声や指紋といった誰もが備えている固有な特徴を使用して他人と区別され操作します。また機器の操作には音声端末やスマホを使用します。専用のコントローラーを介する場合も含めて、Wi-FiやBluetooth、スマートフォンといった既にあるインフラを活用して操作できるものばかりです。また新たな操作のツールとして音声端末がまさに普及段階にあるのが現在のアメリカの状況です。

それぞれの機能に目を向けてみると、すでに日本でも同じ機能が日本のメーカーから販売されています。例えば、玄関のインターホンにカメラが搭載され、どんな人が訪ねてきたのかがわかる機能はすでに提供されています。専用の端末を使えば、室内の固定された場所に設定されたインターホンを使わなくても、玄関に尋ねてきた人とコミュニケーションが可能です。問題は、普段持っているスマートフォンではなく専用端末である点です。ご紹介したフィリップス社のHueも、専用のコントローラーはあくまでも各照明機器をコントロールするための情報のハブです。液晶画面やボタンは一切ありません。その部分はスマホを使用すればいいと割り切っている企業姿勢が現れています。

スマートフォンに関しては、すでに日本メーカーのスマホはニッチな存在になってしまっています。音声端末にしても、amazonやGoogleと競争して市場で勝ち残るのは簡単ではないでしょう。アメリカのマーケットでは、スマートフォンや音声端末ではなく、そういったすでにあるインフラを活用して、顧客にどんな機能を提供するかに競争ポイントが移行しています。新しい製品ですが、こういったスマートホームに関連する機器はすでに普及期に入ったと判断できます。

自宅をスマート化するツールに関して、日本ではまだ普及期とは言えない段階です。しかしアメリカでは、スマホや音声端末をインフラとして捉え、それ以外の部分で勝負をする企業の姿があります。米国内の展開でユーザーの声を集め、商品はどんどん改善され、より使いやすく便利になっていくでしょう。日本国内のマーケットでもいろいろ展開されるといいですね。

(おわり)

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