ボーナスとぼくたちの明日(坂口孝則)

クイズ。読者のボーナス用途でもっとも多いものはどれでしょう。

1.西山優里子さんの傑作マンガ『家電の女』をまとめ買いする
2.3Dカスタム少女を買う
3.女性に貢ぐ

年初からの株高によって資産が増え、自動車を購入しようとしたひとたちがいた。ただ、その後の株価乱高下で消費が本格化していない。小売業者はボーナス商戦に期待を込めるけれど、ボーナスが増えたのは一部の企業と、若手社員が多い企業だ。一時金で話題になったローソンも、子育て世代を中心にした増額だった。20代、30代は収入増を見込むものの、まだ全世代ではない。おそらく景気回復の実感は冬のボーナスくらいからだろう。

食品高やガソリン高が襲う消費者はボーナスを貯金しようとし、使う場合にも「いかにお買い得商品を買うか」に関心がある。おそらく本誌の読者であればなおさらだろう。

かねてより、店頭でいかにお買い得商品を見分けるかに努力が払われ、多くの雑誌が特集を組んできた。小売業の知人に訊いてみた。どうやったらおトク品を見わけられるのか。「価格表示でしょ」。表示って? 「売る側としても出血サービス品はついつい文字を大きくしちゃうから」。マジかよ。

さっそく調べた。たとえば「50,000円」の”50,000”のサイズはどれほどか。ヤマダ電機では通常品が2.5cm×7.5cmだったのにたいし、特価品は3cm×10cm、店員いわく「赤字商品」らしい展示即売品テレビは6.5cm×17cmにもいたった。ビックカメラでは、目玉商品11cm×28cmにたいして、入り口にある超特価品は17.5cm×40cmだった。ファストファッションも負けてはいない。GAPではPR商品が11cm×33cmで、H&Mは10cm×21cm、なんとユニクロでは27cm×65cmものポップがある(!)。さらに……。やめておくけれど、たしかに関係はありそうだ。

「結局は値札の文字がデカい商品を買えと?」
「そう単純じゃないな。小売店1:2:7法則がある」
「なんだ、それ」
「商品のうち、1が他店より安い、2が他店より高い、7が他店並みってことだ」
「その1を目立たたせるのは当然なのか」
「1に引き寄せられて、2をついで買いしたら店の利益に貢献するわけさ」
「買うべき商品以外は必要性を見極めて、あとは貯金だと?」
「平凡だけど、また景気が悪化しても蓄えで家族を養う必要あるからな」
「Bonusから、BuyのBを消すと、Onus(=義務)だからな」
「新車購入やめてバス通勤を続けようかな」
「Bonusを入れ替えると、OnBus(バスに乗れ)だからね」
「ブスに乗るのか?」
「違うよ。ただ、ボーナスで女性と豪華な食事に行くのもいいな」
「好景気で賞与がやっと出ても散財になるだけさ」
「でも『好景気と賞与』って入れ替えたら『しようよ、言うこと聞け』になるぜ」
「ほんとうにお前は最低なおたんこ『ナス』だな」

読者のボーナス有効活用を祈る。そして真面目な読者に一言申し上げたい。

ごめん。

<了>

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