中堅社員が走りながらやるべき10のポイント(牧野直哉)
3. 情報を発信する
このシリーズの前にお伝えした「新人バイヤーがやるべき10のポイント」では、「アンテナを高く!」といった内容をお伝えしました。今回は、それよりも一歩進めて「情報を発信する」重要性をお伝えします。
「情報を発信する」といっても、ブログを書くとか、Twitterで呟くとか、フェイスブックを始めるわけではありません。皆さんが、日常的に活用しているメールや作成する報告書を題材に考えてみましょう。
皆さんが普段目にする文章で、読みやすい文章はどのような文章でしょうか。私の友人で、一番分かりやすいメールを書く方は、
・ほぼ3行以内
・1行の文字数も少ない(20文字程度)
・1メール1要件(テーマ)
との特徴をもっています。逆に、読みづらい、わかりにくいメールは、
・何行あるか一見してわからない(スクロールが必要)
・1行の文字数も、限りなく多い
・1メールに、いくつもの性格の異なる内容が混在している
(連絡・報告・依頼・相談等の混在)
となっています。しかし、中堅社員が日々対応している仕事は、単純ではないし複合的な問題を含んでいます。どのように解決すれば良いか。ここで、情報の
●入力
●出力
に分けて考えてみます。
☆情報「入力」時の注意事項
ここで、もう一度「わかりやすいメール 3つのポイント」を考えます。
・ほぼ3行以内
・1行の文字数も少ない(20文字程度)
・1メール1要件(テーマ)
このポイントを実現するためには、どのような意志(連絡・報告・依頼・相談)を持って、どんな内容を伝えるかを取捨選択します。取捨選択には、まず膨大な情報をすべて理解しなければなりません。「膨大な情報」への対処はどうするか。
これは普段受け取る同僚からの「超大作」メールを活用します。膨大な分かりづらい文書を読んで理解します。これは、同僚の言いたいことを理解し、自分の情報処理能力の向上が目的です。これだけは、自分で能力を高めないと対処できません。そして対処には、まず膨大な文書との格闘が必要なのです。
膨大な量の文章と格闘した後、超大作メールの送信者に「あなたの言いたいことは、こういうこと?」とサマリーを返信します。こんなアクションによって、自らの情報処理能力を高めるわけです
<つづく>