『自社工場で作るのがなくなった、という理由で内外作を変更するとき。それは根源的な計算に間違いがある。』

そもそも、内作で何を残し、外部に何を依頼するかは、コストだけではなく高度な技術戦略・生産戦略により決めなければならない。単に固定費と変動費の切り分けではない。ということは、「社内がヒマだから、外作を内作に切り替えよう」とたやすく修正すべきものではないのである。そして切り替えられないものでなければならない。

本来は、社長なり本部長なりのトップマネジメントが指針を出さねばならない。自社の命運を左右することであるから、明確な根拠とともに社員に提示しておかねばならない。外作の内作化とは、ときに内作固定費の温存のためにつかわれる手法である。ほんらい、その仕事は低付加価値業務として外部にまかせていたのだから、自社が再度その業務を請け負うことは、むしろ逆行でしかないはずである。

そのとき、内外作基準が存在しないケースが大半である。もともと「ちょっとキャパがないから、外部に任せよう」と判断している。バラバラな意思決定がまかり通っているのである。

むしろ、内外作が混乱をきたしたときこそ、改革と基準明確化のチャンスと考えるべきである。

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