坂口孝則の「超」調達日記(坂口孝則)

■5月X日(月)■

・某企業で集合研修を実施。テーマは「海外調達」。日曜日からの前泊。大変だった。ただし、ご参加者がみなさんマジメで救われた。お一人も眠らなかったのは、さらに救い。

・以前、あるアーティストが「ステージっていうのは、みんなと作り上げるものだ」といっていた。嘘だと思った。あるいは、たんなる社交辞令だろう、と。しかし、いまであれば理解できる。演壇に立つ人は、お客さんの影響を受ける。ノリが良ければ、講義もノリが良くなる。逆もしかり。これはきっといつの時代にも真実なんだろう。

・新幹線のなかで幻冬舎の編集者に依頼されていた原稿を書いて送る。なんかいつも何かを書いているような気がする。たまに「あなたみたいになりたいのだけれど、どうすればいいか」と訊いてくれるひとがいる。だけど、けっこう大変だよ。

■5月X日(火)■

・某企業でコンサルティング。頭の良い人と仕事をするのは気持ちが良い。この意味での頭の良さとは、(1)不完全な情報から、仮設を創りあげられること (2)その仮説構築までの速さ (3)とはいえ自らの仮設にがんじがらめにならないこと を指す。とくに、(3)が加齢とともに難しくなる。俺も自省せねば。

・と、コンサルティングの最中にメールが届く。某月刊誌から「取材依頼」であり、「緊急」だそうだ。そりゃそちらは緊急かもしれないけれど、俺は緊急ではない。ということで放置していたら、2通目のメールが届く。いつまで、メディアは殿様のような態度を取ることができるのだろうか。当然のサービス業としての、節度を持つ日が来ている。

・お好み焼きをたべて寝る。疲れ過ぎで寝るしかない。

■5月X日(水)■

・ふとホテルで出発前に「ニコニコ動画」を見ていたら、東浩紀さんが2ちゃんねるのひろゆきさんと対談した内容がアップロードされていた。つい、ぎりぎりまで見てしまう。

・それにしても、ひろゆきさんの頭の良さはすごいな……。思想家以上だし、ビジネスの世界で成功した理由がよくわかる……。直にお会したなかでは、勝間和代さんも、飯田泰之さんも、日垣隆さんも、クレーバーだけれど、ひろゆきさんの頭の良さは、なんだろうか。根源的な頭の良さというか……。

・コンサルティング終了後、すぐさま羽田空港に戻る。iPhoneで確認すると、いろいろなメールが襲ってくる。あ、昨日の某月刊誌の取材依頼のつづきも……。これだけしつこいということは見込みがある記者だ。ははは。

■5月X日(木)■

・早起きして某IT会社に打ち合わせに向かう。なんでも、俺に(私とかぼくとか一人称がさまざまだがご容赦願いたい)講演を依頼したいとかで。場所がなんと札幌。でも、空いていたんですぐに引き受けた。内容は「まあ、なんでも大丈夫ですよ」だって(笑)それで良いのだろうか。良いのだ。ちなみに、そこのサービスはけっこう使っているんだけれど、amazonとかGREEとかに大量の転職者がいるらしい。俺は転職しないほうが良いと思いますけれどね。がんばれ、楽天。

・関西テレビから某番組に出演依頼。めずらしく、面白いと思っていた情報番組だったので、即OKした。生の滝川クリステルさんを見ることができるのか。少し緊張。いや、かなり緊張してしまった。番組への出演依頼はなんと、Facebookで届いた。大学の先輩だった。近年的なコミュニケーションだなあ。

・それにしても、俺は何を解説するのだろうか……。こういうのは当日になると後悔する……。しかし、その後悔をこれまで何十回繰り返してきたのだろう。

・そして7月7日の関西でのトークイベントについて考える(後述)。

■5月X日(金)■

・朝から西新宿へ移動。1時間の講演をせねばならない。真面目な方々ばかりで暖かく迎えてもらった。「コンサルタントになって新規受注するためのノウハウ」だった。っていうか、俺だって未熟者なので、よくこのテーマで俺に話させたなあ(笑)

・講演はかなり上手くいったのか、俺の本がものすごくよく売れていた。しかも、全然テーマと異なるのに。みなさん、ありがとうございました。

・TBSテレビ「よるべん」の台本が届く。うむ、俺の前の回は「統計」か。この番組は深夜枠にしては珍しく硬派だ。ということは、この番組は続かないかもしれないな(笑)いや、笑っている場合ではない。硬派な番組が潰れるのは残念だ。少しでも長続きすることを願う。

・飲み会に行って帰宅。それにしても、俺は体重が減り続けているのだが、「それは食べないからです」と飲み会に同席した社会保険労務士の先生からご指摘。みなさん、俺と飲んだときは、俺が食事していなかったら勧めてください。

・某メディア企業から、仕事のギャラの振り込みがない。メディアは、さんざん下請企業の悲哀について報じているくせに、自分たちが番組制作会社や外部協力者たちに酷い対応をしていることに気づかないらしい。合掌。

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