売ることの面白さ(牧野直哉)

私が参加する勉強会のメーリングリスト上での話。メーリングリスト参加者限定でオークションが行なわれました。勉強会を主催する方のアイデアです。 それも売るものは「不要品」です。自分にとって不要だけれども、他の大勢にとっては有用な品物もありますよね。公序良俗に反しない限りは何を売っても良いんです。売り出す モノも量も自由。買い手がつくかどうかは、売り手の売り方次第。約2週間に渡って行なわれたオークションの中で、とても印象的だったことが3つあります。その勉強会とは、サラリーマン=収入源が一つという状態をハイリスクな状態と 設定しています。そんな状態から脱却するための様々な学びの場を提供している会です。

1.「販売するものは「私」」というキャッチコピー

「私」を売りたいと思います。

こんな風にメールが始まったらドキッとしませんか。事実、私もそのメールを読み進めます。かなり興味本位です。内容は、自分がこれまでの人生をかけて得てきたノウハウを文章化してPDFで販売するというものです。自分の中にあるノウハウを「私」と表現したわけですね。内容は、私の興味のない分野であったために買うことはありませんでした。でもメールを読み始めたんです。こんなキャッチにはまってしまった私も情けないですね(笑)。なにかを売る場合、ましてメーリングリスト上という限られた状態で、キャッチコピーは非常に重要であると思い知ったのです。

2.ノリで買う

50万円の自転車を45万円で売り始めた方もいました。メーリングリストを見る限り、売れた気配はありません(笑)売れていたものの多くは、数百円~数千円。それも5千円以下です。オークションのルールで、買いたい!ということもメーリングリストに投稿しなければならないんです。ということは、参加者全員にメールが配信されます。数百円とかだとですね、数人購入者が連続すると、俺も買ってみようかなって思うんです。実際に私が購入したものは¥500の冊子です。

3.売ることも楽しい

私がバイヤーをして思っていること、それは「そもそも買うことは楽しいことではないか」という事です。でもこれは、売る側にも当てはまるんです。よくよく考えれば、買うことで楽しめる人がいるということは、その楽しみを提供した人が楽しくないわけがないですよね。日々、バイヤーをしていたら、なかなか楽しい事はないかもしれません。メーリングリストを読み返してみると、だんだん盛り上がっている様子が読める。やっぱり売ることも楽しいんだと改めて実感です。

繰り返しになりますが、この勉強会の主旨は収入源の複線化です。収入を得るために何をすればいいのか。そのシミュレーションをクローズドな場で実践したわけです。中には、趣味の恋愛歌集を販売した方もいました。先ほどの「私を売ります」と合わせると、市井の店舗では買えないモノのほうが売れていました。値段も数百円ということもあるんでしょうけどね。ちなみに、その恋愛歌集はなかなか素晴らしいものでした。

残念ながら今回のオークションに私は参加しませんでした。少し仕事でゴタゴタが合ったためです。メーリングリストを読み返してみると、最初は恐る恐るだった参加者も、だんだんといろいろな工夫を施すようになっていました。今となっては少し後悔です。なんでも良いから売れば良かったな、と。勉強会の主催者からは「行動するとそれだけ学べる」とのコメントがありました。今回で味をしめたメンバーの要望で、またオークションは開催されるみたいです。次回は是非参加してみたいと思います。

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