出会った、失礼な人たち
今年も最後なので、今回は違った形で書いておこう。
バイヤーとして色々活動しているせいだろうか。最近も多くの「失礼な人たち」に出会うことができた。
私は、そうめったなことでは、相手のことを「失礼な人」とは思わない。ただ、それも度が過ぎると、やっぱりそう思う。
そういう「失礼な人たち」と出会うことができて、非常に嬉しい。というのも、こうやって書くネタを提供してくれるからだ。
私を個人的に知っている人はよく分かっているが、私は普段はすごく冷静にしている。ただ、非礼な人たちに出会うと、瞬間的に信じられないほど激情的になって相手にぶつかる。
非礼な人たちは、周囲からその非礼さを指摘されないことがほとんどだから、私が指摘してやりたいと感じるからだ。
なんて(笑)。本当は感情のまま動いているだけだ。
では、次から最近の闘いを見ていただこう。
・・・・
ケース1
会議中に電話がかかってくる。
営業マン「この前提出した見積りはどうですかね?」
私「(それは以前答えただろう)現在、会議中なので、お話できません。こちらからかけ直してよいですか?」
営業マン「会議中ですか、ああ。ちょっとだけ話せませんかね?」
私「(だから、話せないと言っているだろう)いや、ですから、のちほど……」
営業マン「ちょっと上司も気にしていましてね。いつくらいかなあ、結果は」
私「(だから答えただろう)ですから、今は……」
営業マン「ほかのところに浮気しちゃダメですよ(笑)」
私「(笑うな)分かったから、あとで電話します」
営業マン「いつくらいになりそうですかねえ?」
私「1時間後です」
1時間後、電話をするが相手は不在。しかたがなくメールしておく。
そのさらに1時間後。再度、会議中に電話がかかってくる。
営業マン「そろそろ、会議終わりました?」
私「いや、また違う会議中です。さっき電話しましたよ。あとでかけます」
営業マン「またあ。会議好きだなー」
私「(お前は電話好きだな)だから、また」
営業マン「絶対、私のこと無視しているでしょう?」
私「(いいかげんにしろ)違いますって。だから、あとで」
会議終了後、電話をするが相手はまた不在。
また、電話がかかってくる。
営業マン「今は大丈夫ですかー?」
私「大丈夫です。もう、こんなことだったら携帯電話番号教えてくださいよ」
営業マン「ああ、そうですね。私の電話は090-XXXX……」
後日同じようなことがあったので、その番号に電話をする。
違う人にかかった。
会社に電話する。
営業マン「いやあ、もしかして違う人の番号教えちゃったかな(笑)」
私「数字の読み方くらい学ばれたらどうですか」
・・・・
ケース2
書類のやり取りで、打ち合わせ
営業マン「書類の中で、『品質保証に関わる全ては御社責任とする』と書かれていますが、これは厳しいんじゃないですか?」
私「それは、半年前に、そういう内容で合意したでしょ」
営業マン「いやあ、そうなの? でも、これは厳しいよ。ありえない」
私「合意しているので、そういうことでしょう」
営業マン「私じゃないですよ、合意したのは」
私「そうかもしれません。前任の方です。それが何か?」
営業マン「あいつかあ……。バカなんですよ、あいつは。何も分かっていないで合意しちゃう」
私「それは御社の話です」
営業マン「いやあ、困ったな。どうすれば、取り消してもらえますか?」
私「こちらも社内で展開しているんだから、いまさら特別な理由もなく取り消さないで下さいよ」
営業マン(小島よしおの振り付けで)「そんなの関係ないよ(笑) 間違っているんだったら、もう一回やリましょうよ」
私「これまで御社が間違った内容でお見積りを提出なさり、それをこちらの前任者が気づかずに発注し続けているものがある。それらを遡及して見直してもらえますか? おそらく半年で数百万円分くらいある」
営業マン「それとこれとは全く次元が異なる」
私「どこが?」
営業マン「全てです。それは、こちらの重箱の隅をつつくだけのことでしょう?」
私「だから、何が本質的に異なりますか?」
営業マン「だから、全部。あーなんだか頭にきた。こちらが、困っているというのに、聞いてくれない」
私「みんなにどちらが正しいか訊いてみましょうか?」
営業マン「え?」
私「いや、何でもありません」(といいながら、メルマガに書いた)
・・・・
しまった。調子に乗って、どこまでも書いてしまいそうだ。
この辺で止めておこう。
現在流行語となっている、KY(「空気が読めない」)というのがあるけれど、空気以前に対面している人の感情くらい分かってもらいたいものである。
こういう人たちをいかに変えていくか、というのは非常に難しい問題である。
いや、諦めよう(笑)。
こういう人たちには、単に冷たくあたればよいかもしれない。こちらは、別に営業マンを教育するために生きているわけでもない。
ただし、言えることはこういう人たちに出会ったら、必ずその内容をメモしておくと良い。
自分がそのようにならないために自戒することもできるし。何よりこうやって書くネタになる(笑)。それは冗談だが、正しく怒ること、正しく指摘することは大事だと思うのだ。
今は、誰もが誰もに優しい。
ヘンに関わって、ゴタゴタに巻き込まれたくないためだろう。
ただし、本当にこういう失礼な人たちをそのままにしておいてよいのか。もちろん、そういう人がいることは絶えないだろう。
しかし、せめて、自分に関わる人たちには、そういう態度はとられたくない。と思うのは自分の尊厳を守るために最低限必要なことだ。
「バイヤーは、ヒステリィになれ!」