先週の調達・購買担当者が見るべきニュース(6月8日~6月14日)
2024年6月11日
運送代を不当減額か 荷主の住宅設備会社に独禁法違反の疑い 公取委
不当減額は、遡及値引きと超過勤務分の未払いの2点。2004年4月に指定された物流特殊指定(正確には。「特定荷主が物品の運送又は保管を委託する場合の特定の不公正な取引方法」)を根拠にしている。不思議なのは、法令や指針、この問題の場合は告示を読めば、何をやってはいけないかが理解できるにもかかわらず、対応が不十分で社名公表されている例が多いこと。独占禁止法や下請法に関連する内容では、必ずしも法制化されていないのでわかりにくい面も否めない。しかし、この辺は自社を守るためにも、法制や指針、告示といった「情報の仕入れ」は欠かせないし、そこは調達・購買部門/バイヤの役割。
2024年6月11日
5月の企業倒産 件数が11年ぶりに1,000件超、全産業・全地区が増加
この手のニュースが毎月続いている。これまでの地域ごと、業種ごとの発表に加え、10年10カ月ぶりに1000件越えて発生している事実は、サプライヤの倒産リスクを注意深く見守る必要性を示している。小規模倒産が多いとあるが、自社から伸びる調達サプライチェーンの一翼を担う企業が1社倒産して供給不能に陥っても、供給断絶発生する可能性を高める。
2024年6月12日
農産品の価格交渉促す コスト整理し転嫁、法制化
労務費転嫁の波が、農産品生産のコスト要素全般にも適用される、と理解すべきニュース。第三者機関による品目ごとの指標を作ってとあるが、どのような内容が提示されるか楽しみである。
2024年6月13日
脱炭素・人材育成 下請けとタッグ 支援「お金以外」も、供給網底上げ
脱炭素にしても、人材育成にしても、発注企業にメリットのある話。ただ、こういったノウハウの共有、伝承によって企業間関係が良化するはず。2000年ごろから「パートナーシップ」といった言葉が発注企業とサプライヤとの間で使われてきた。いまこそ本質的なパートナーシップ構築の取組に昇華させるタイミングだろう。
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