まわりがバカ社員ばかりならどうすればいいのか(坂口孝則)

私のもとに、相談メールが届きました。申し訳ありませんが、以前もお話したとおり、個別の無料相談は行っておりません。そこで、今回も、この場を借りてご回答します。その内容は、「まわりの社員がバカばかり」というものです。抜粋すると、自分は会社や仕事をよりよくしようとしているが、まわりにその熱意がない。しかも、学ぼうともしない。働かない年長社員の給料が高い。もう、いっそうのこと、転職してやろうか。こんな相談でした。

私の意見を真面目に書きます。まず、私は2回の転職を経験しました。それでいまでは、数人で会社をやっています。転職したひとは、自分の経験を否定したがりませんから、「転職してよかった」といいます。しかし、私はあまりそうとは思いません。正直にいえば、転職組の大半は「良かった側面もあるし、悪い側面もあった」でしょう。だから、一方の側面だけを語るひとを信じてはいけません。

私の意見は、といえば、転職や独立は勧めません。それは、前述の理由とともに、第三者から「やめろ」といわれたていどでやめるのであれば、成功しないだろうからです。実際に成功するひとは、他人からどういわれてもやるものです。ところであなたの職場は調達・購買部門だと思いますが、あなたは子供だと思います。相談の文面から、子供らしさがあふれています。

あなたは、まわりのレベルが低いと感じています。まわりと意見交換をしても、やる気や情熱がないと感じています。それこそが、子供です。

子供というのは、そういう、自分以外を無視して生きられないひとのことです。まわりがどうだとか、他人からどう思われているかとか。そういうことばかり気にして生きていきます。大人というのは、まわりがどうであれ、自分がやるべきことをする。自分が学ぶべきことを学ぶ。それも粛々、淡々と、です。まわりがレベル低いっていっていますけれど、レベルが高過ぎるひとたちと比べたら、あなたも低レベルかもしれませんよ。そういう想像力をもてば、周囲にもっと優しくなれるはずです。

ところで、話は矛盾するようなのですが、ここから話を変えます。私が、上記のようにいったところで、あなたの考えは変わらないでしょう。きっと周囲をバカにし続け、悲劇のヒーローをきどっていると思います。何が矛盾するかというと、私は、そんな「子供」が好きなことです。あなたを見ていると、昔の自分を見ているようで、恥ずかしくも愛すべき対象のように感じられます。好感を抱いてしまいました、勝手にすみません。

そこで提案なのですが、1年限定で「愚痴を言い続ける自分」をそのまま肯定してみませんか。その代わり、周囲をバカにする資格を付与する代わりに、必死に勉強してください。どんな環境に身を置いても「自分以上に努力しているひとはいない」と確信できるほどになれば、今の職場でも、あるいは転職先でも、見える何かが違ってきます。そうなったら、私に会いに来てください。あなたは福岡に住んでいて、なかなか私に会えませんが、無理ではありません。

卓越した社員になろうとする道は険しく、しかし、そういう性格の人間が必定として歩む道です。私は、あなたのような子供にエールを送りたいと思います。もちろん真剣なエールです。がんばってください。坂口より。

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