どうせバカなんだから、頭のいいフリはやめよう(坂口孝則)

テレビとラジオと雑誌と新聞に出るようになってから驚いたのですが、けっこうな数のひとがSNSなどで批判的な意見を述べてきます。驚きませんか? だって、私の感覚では、そういう時間がもったいないと感じます。コメントを書き込む時間があったら、本でも読んでいるほうが有益です。

しかし、そんな考えは少数で、多くのひとは「俺はお前の間違いを指摘できるぞ。お前以上に頭がいいだろう。わっはっは」と思うようです。私のSNSをフォローしていただいているみなさんはご存知かもしれませんが、私はほとんど返信というものをしません。というのも、反論に返信して、どうなるだろう、と思ってしまうのです。結局、なんにもなりません。たんに徒労感が募るだけです。

ただ、なかにはムキになる知人もいて、SNSの批判にその都度、反論しています。でも、いま現代人は無数の情報発信をしています。会社員であっても、毎日のようにメールを書き、プレゼンをし、資料を作り、毎日のように何らかのアウトプットを求められています。それだけ数が多かったら、間違いがあるのは仕方ないことではないでしょうか。そのときに「いや、私の資料は正しい」と強引に主張しなくてもいいはずです。

こんな時代だからこそ、間違っていたら、時間をかけず「あらっ、そうでした。間違いでした。サセーン!」という勇気をもつべきだと私は思うのです。さっとコトを終わらせる。そりゃ、現代ではひとの落ち度につけこんで自慢したいひとばかりですが、そういうひとには笑われていればいいと思います。どうせ、誰も覚えていませんから。

もっといえば、現代は一人ひとりが自意識過剰病に陥っています。私は毎週のようにテレビに出ていますが、「しょせん、誰も私になんて注目していないだろう」と思っていますから、勘違いせずにきています。というか、自分なんて「どうせバカなんだから、頭のいいフリはやめよう」と思っています。

調達・購買の交渉で、たまにサプライヤから「○○さん、この前、言っていたことと違うじゃないですか」と言われて、「いや、そんなことはない。論理的につながっている」と釈明するひとがいます。しかし、そんな必要があるでしょうか。「なるほど。この前の説明とは矛盾するかもしれない。でも、考えたら、いま言っていることが正しいと思う。それで、何が問題あるの?」と逆質問するほうが、はるかに有益です。

私は思うのです。調達・購買担当者こそ、「以前の自分の発言を取り消す勇気をもとう」と。

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