サプライヤー戦略(5)統計学の基礎が導く新たな世界-4
・標準偏差が教えてくれるもの
話は計算結果に戻ります。0.8580%とは何でしょうか。これこそが、「標準偏差」と呼ばれるものであり、実は「リスク」の正体なのです。
では、実務的にはこの「標準偏差」であり「リスク」をどのように使えばいいのでしょうか。これがブレの正体だということです。すなわち、この投資案件がどれだけブレるのかという数的根拠をこの標準偏差が教えてくれます。
この投資案件のリターンは平均2%ということでした。そこにこのブレを当てはめてみると、
・2%+0.8580%=2.8580%
・2%-0.8580%=1.1420%
という範囲でのブレが普通に起きる、ということを示しているのです。