サプライヤー戦略(5)統計学の基礎が導く新たな世界-3
ここでは統計学的な意味をあえて無視し、算出までの課程を説明します。まず、毎月のリターンの隣に計算しているのが、偏差です。これは、平均値からそれぞれのデータがどれだけ離れているのかを見ています。エクセルでやれば簡単です。そして、その右にあるのが偏差平方和というもの。これは文字通り、偏差を自乗したものです。それを合計し、標本数マイナス1で割ったものを、ルートで割ります。この場合は、偏差平方和を合計したものを11で割り、1/2乗することで、0.8580%という数字を導いています。
なぜ、12ではなく、11で割るのか。それは統計上の「自由度」という問題に行き着きます。繰り返し、この本ではそこまで説明はしません。ご興味のある方は学習を進めてみてください。
* なお、ここでは投資案件を意図的に「正規分布に従うもの」と仮定していることは、ご留意願いたい。