サプライヤー戦略(3)1万円は同じ1万円ではありえない-1

・増え続ける運命のお金という存在

 

同窓会で出会う初恋の人は、なぜ昔の面影をそっと残しているのでしょうか。月日が流れ、周りのすべてが変わっても、その人の中に刻印された何か。姿は変貌しても、その人であることは自明であると感じさせる何か――はたしかにあります。

さきほど、出資者がその会社にお金を出すかは、他の会社とのリターン比較によると説明しました。100万円を101万円にしかしてくれない会社よりも、105万円にしてくれる会社のほうが良く、もし110万円にしてくれるファンドがあればそちらに投資しようとするでしょう。銀行に預けるだけで102万円になるのであれば、そちらを選ぶ可能性もあります。

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