帰ってきた池田史子の参謀日記24
いま未来調達研究所でアシスタントというか、サポートというか、さまざまな仕事をしています。
坂口さんは私の書く参謀日記に特にコメントはくれません。
たまに「読んでくれてますか?」と聞くと、うーん、イマイチだね。という感じです。とくに坂口さんを褒めている内容のときは、「褒めるような内容は書くな」といわれます。「悪く書け」と勧められます。「悪く書くな」と言われるのなら分かるのですが、「悪く書け」といわれるのは意味不明です。
少し前の参謀日記になりますが、イギリスで彼氏に捨てられた話を書いたときは、「よくやった!」と褒められました。さらに、「きっとセミナーなどで見かけた人は、含み笑いしながら “あの人じゃない?イギリスで捨てられた女” そうやって、きっと何人かは思っているよ。」と言われました。
そのときのニヤニヤした坂口さんの顔は忘れません。
書くネタについて相談するときがありますが、たいてい幸せそうな内容は面白いといってくれません。ただ、逆はいいねといってくれます。先日、「実は、取引先の関係者と恋愛関係になったんですが、喧嘩して、そのままドライブ途中で、青木ヶ原に捨てられたことがあります。その際は、通りすがりの修行僧に助けられたんですが、靴がぼろぼろになっていました」という話をしました。
すると、坂口さんは「その話、めちゃくちゃ面白いね」と目を輝かせました。驚いたことに、体の心配をしてくれませんでした。「だっていま生きているから体は無事だったんだろ」といわれました。実は、話の後半は作り話なのですが、そのことを坂口さんにいうと、「落胆した。樹海かなんかに置いて行かれた経験はないのか」と聞かれました。
「あるはずないでしょ」と私はいいました。オチがない話ですみません。