3-(5)-4 サプライヤーに対する逆転発想

<雑感>

「あいつは俺が外してやった」と言っている人をたくさん見ました。聞いてみれば、サプライヤーの営業マンがあまりにひどかったので、「上司に苦情を言い、本人をイジメて、どっかに飛ばしてもらったよ」とのことでした。それが、「あいつは俺が外してやった」ということのようです。

しかし、その営業マンが担当していた違う企業のバイヤーと話をしていても、同じことを言っていました。「あいつは俺が外してやった」と。なるほど、人は二回死ぬことはできないけれど、二回クビにされることはあるというわけですか。そんなことはありません。三人のバイヤーから「あいつは俺が外してやった」というセリフを聞きましたが、結局のところ、誰から見ても働きが悪かったので、自然に配置転換になったと考えるほうが無難でしょう。それよりも、たとえ本当に営業マンを交代させたとしても、この自慢のような発言は一体何様のつもりか。

中には自分の力の前には誰もがひれ伏すと勘違いしているバイヤーもいて、第三者として見ていて哀れな感じがすることがほとんどです。おそらく周囲に指摘してくれる人が奥さんくらいしかいないのでしょう。肥大化した自我だけを抱え込んでいるので、こういう人から人間味のある話など聞けません。

あるいは、「あれは俺の仕事なんだ」と成功したプロジェクトを自慢げに話すバイヤー。何かが成功すると、「あれは俺がやったんだ」と言う人ばかりになります。どう考えても一つのプロジェクトを立ち上げて奔走した人は数名しかいないはずなのに、誰もがプロジェクトXの主人公になったかのようです。

誰か「あの大失敗は俺がやったんだ」と自慢してくれませんか。

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