調達原論2【11回目一歩進んだ調達業務改善】サプライヤミ-ティング
サプライヤを評価し、ランクをつける。その後、ランク上位の優れたサプライヤとは定期的なミーティングが重要だ。正直に告白すれば、自社とサプライヤのトップが定期的に会うなど、時代錯誤もはなはだしいと私は感じていた。
しかし私は考えを修正するにいたり、とくにトップ同士の面識があるのとないのとでは取引のスムーズさに差が出ると結論を出した。もちろん、ミーティングといっても、「儲かりまっか?」「ぼちぼちでんな」といった形式挨拶ではなく、両社の戦略すり合わせの場として活用せねばならない。
- サプライヤの決算書分析:「対前年比」「対計画比」で何が違ったのかを一言で明確にしてもらう
- 企業活動展開:設備投資状況、新規技術開発・展開状況、品質改善状況を報告してもらう
- 人員計画書:年齢別の人員推移や新規雇用の推移などを説明してもらう
- 中期経営計画:次期以降の売上高と利益予想を説明してもらう
サプライヤの経営計画を聞くなど、考えようによっては厚かましいことかもしない。ただ、私はやはり軌を一にした調達活動を薦めたい。そして、何より、若い調達・購買担当者からすれば、このサプライヤミーティングは絶好の学習チャンスとなる。
そして同時に、サプライヤからも不平不満を含めた自社への要求を聞くことだ。これをVOS(ボイスオブサプライヤ)と呼ぶ。関係性に上下はない。むしろ、サプライヤの声を調達改善に活かすべき時流にある。