調達原論2【10回目一歩進んだ調達業務改善】サプライヤ評価項目の詳細

サプライヤを評価して中長期的な戦略につなげる。その際、評価の基本的な内容は次のとおりだ。

1.品質:「納入品質」で評価する。納入されたうち、どのていど不良品だったかを示すもの。ppmで表現する。ppmとは百万分の一率だ。よって、100万個の納入品のうち1個不良=1ppmとなる。

2.コスト:「コスト低減協力度」で評価する。毎期のコスト削減率だ。品種ごとにあまりにコスト削減可能率が異なる場合は、品目に応じて目標率を設定し、その達成度で評価するケースが多い。

3.納期:「納期遵守率」で評価する。バイヤー企業が適正なリードタイムを設定している前提で、サプライヤが納期を守ってくれたかを評価するもの。100件の注文につき95件が納期通りだったとすれば納期遵守率は95%となる。

4.技術・開発:設計・開発部門主導で決定。「技術魅力度」「技術提案実績」「開発日程遵守」等。

5.経営:流動比率などの「安全性」で評価する。決算書の入手が必須となる。同時に売上高比経常利益率なども調査するケースが多い。ただ、その際は、業種によってまちまちなので、財務省「法人企業統計」を活用して、業界平均を知ったうえで評価する必要がある。

上記はあくまで代表項目ゆえに、業種や、そして調達品に求めるものに応じて柔軟に修正してほしい。サプライヤ評価は、そのものが「自社がどのようなサプライヤを欲しているのか」というメッセージとなる。

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