9-9高度化する顧客要求にこたえる調達購買部門
激しくなる企業間競争は、調達購買部門へのニーズもより広く高度な内容に変貌しています
☆QCD要求の厳格化
調達購買部門に求められる購入品のQCD(Quality:品質の向上 Cost performance:低コストの実現 Delivery Date:必要な時期に届ける)管理も、より安く、高品質で、早くといった基本的なニーズは確実な達成が求められます。近年は要求内容が厳格化し、ただニーズに応えられればよいのでなく、要求を達成した根拠や、プロセスの明確化が求められています。
サプライヤーは広く海外に広がっており、調達購買業務はより広く高度化を余儀なくされているのです。
☆管理レベル改善
QCDの確認だけでなく、トレーサビリティや持続可能な調達といったさまざまな管理が求められています。管理対象の増大は、バイヤー企業だけでなく、サプライヤーも含めた取り組みの積み重ねでしか対処できません。管理項目をサプライチェーン全体のプロセスに展開し、適切に役割や責任を分担に取り組みましょう。従来と異なる要求に対し、バイヤーやサプライヤーの頑張りによる力仕事的な対応でなく、仕組みに織り込み組織的な対応を自社のみならずサプライヤーを含めサプライチェーン全体で実現します。
サプライチェーンで管理レベルを向上させるため、サプライヤーとの信頼関係の重要性はより増しています。バイヤー企業とサプライヤーの間で、どちらが対応するのがより効率的なのか。どのように役割を分担するのかを双方が納得して適切に実行する関係性の構築が、顧客からの高度化した要求に応える基礎的条件なのです。
☆サプライヤーと協力して対処する
管理レベルの高度化は難しい課題です。調達購買部門は高度化した要求を積極的にサプライヤーへ展開し、顧客ニーズにいち早く応えていく基礎的条件の整備をおこないます。調達購買部門とサプライヤーが協力し、企業としての優位性を構築して企業間競争に勝ち抜く源泉とするのです。