ほんとうの調達・購買・資材理論(牧野直哉)

決定版!サプライヤーマネジメント 10

~新規サプライヤーを開拓する方法

前回まで「区別」したサプライヤーへの対処法として、サプライヤーミーティングの開催方法について述べました。買わせていただく=シングルソースのサプライヤーとの関係強化を模索するためのサプライヤーミーティング開催は、ビジネスの主導権がサプライヤー側に握られてしまうため、その進め方にも多くの困難が想定されます。バイヤー側の望まない、やむを得ないシングルソース状態は、できる限り避けなければなりません。そこで、シングルソースサプライヤーへの牽制力を持つための、今回の「新規サプライヤーの開拓」です。サプライヤーの開拓は、次の5つのプロセスでおこないます。個々のプロセスの具体的な方法を以下の通り述べます。

<クリックすると、別画面で表示されます>

(1) 探索

具体的な検索方法としては、次の4つが挙げられます。

1) インターネット検索

インターネットのGoogleやYahooといった検索ページを活用し、サプライヤーを検索する方法です。検索ページに、製品名やリソース名といったキーワードを入力し、検索結果を参照して、サプライヤーに「あたり」をつけます。ただキーワードを入力するだけでなく、次のようなページ( http://bit.ly/PIqy4J )に紹介された検索方法を駆使することで、インターネットを有効に活用し、欲しい検索結果を表示させることが可能です。

検索ページだけではなく、サプライヤーの検索を目的にしたホームページも存在します。以下にご紹介のページは、製造業の直接財を探す目的で、私が活用しているホームページです。

NCネットワーク http://bit.ly/ThlO46

YahooBtoBカテゴリ http://bit.ly/ThmPcf

BizFile(ビズファイル) http://bit.ly/PItxtS

CCNET(シー・シー・ネット) http://bit.ly/PItCxI

indexPro(インデックスプロ) http://bit.ly/PItKNx

インダストリーWEB http://bit.ly/PItPRl

IPROS(イプロス) http://bit.ly/PItWfU

生産財総合サイト(Seisanzai.Net) http://bit.ly/PIu3rG

ビジネスマッチングステーション http://bit.ly/PIvA19

また、サプライヤーのセグメンテーションに活用した製品名、リソース名で、業界団体を検索するのも有効な手段です。日本国内だけでも無数の、ほんとうに無数の業界団体が存在します。業界団体がインターネットのホームページを持っていればメンバー企業のリストが掲載されている場合がありますので、リストを開拓の糸口にします。

業界団体の調べ方は、現在取引をおこなっているサプライヤーが所属している団体を、会社案内から調べる。または、このようなページ( http://bit.ly/PIuH8O )に紹介された方法でも探索が可能です。

インターネットで検索する方法は、オフィスにいながらに日本全国のみならず、全世界のホームページを持っているサプライヤーであれば探索が可能であるという点で、とても効率的な探索手段です。しかし、ホームページに掲載された情報を鵜呑みすることは避けなければなりません。次のステップである情報収集で詳しく述べることにします。

2) 商談会

これは、都道府県・市区が主催しておこなわれる商談会です。皆さんの勤務先所在地でやっているかどうか、次のステップで確認します。

① 所在地の都道府県ホームページにアクセスする(私は神奈川県の企業に勤務しているので、神奈川県のホームページにアクセスします)

② 「産業」「企業振興」「中小企業」といったキーワードのあるページへアクセスする

③ 「商談会」「取引支援」「マッチング」といったキーワードのあるリンク・タブを探す

最初は、自分の居住地、勤務先の所在地である都道府県主催の商談会に出席してみてください。地場のサプライヤーでも、自分の知らなかった新たなサプライヤーとの出会いは必ずあるはずです。

最近では、市区レベルで主催される商談会もあります。これは、開催される地域の特性を考えるべきです。というのも、たとえば製造業であれば、東京都大田区、大阪府東大阪市といった地域であれば製造業の産業集積がありますので、製造業の場合は新たなサプライヤーとの出会いの可能性が高くなります。しかし、そもそもサプライヤーの存在が少ない地域で、市区といった括りでの商談会は注意が必要です。

また、遠方の都道府県主催の商談会への対応です。関東、関西といった地域の商談会に参加すると、九州や東北、四国の商談会出席を勧誘されることがあります。中には、往復の交通費や当日の宿泊代金を、主催した県が負担してくれるケースもあります。商談会の出席費用を負担するということで、サプライヤーの採用に影響があるものではありませんが、最初の一歩を踏み出しやすくする効果はあると感じています。

3) 業界紙・専門紙

日本にはこれまた数多の業界紙があります。また、皆さん職場でも、ご勤務先が関連する業界の専門紙をご購読されていませんか。調達購買部門以外では、営業や技術部門で購読されている業界紙・専門紙に一度目を通してみることをオススメします。

ネット上でも、次の通り業界紙・専門誌のリンクがいくつかありますし、マスコミ電話帳( http://bit.ly/S3GvoY )にも、様々な業界紙・専門紙の存在を知ることができる格好な情報源です。

私は、記事よりも掲載されている広告を参考にするケースが多いです。一般的に目にする媒体(新聞、雑誌等)よりも広告費が安価なので、様々な企業が広告出稿しています。

業界紙・専門誌のリンク

http://bit.ly/R091Rf

http://bit.ly/R098fI

http://bit.ly/R09aEp

4) 電話帳

これは、いわゆるNTTから配布される電話帳でなく、インターネットのiタウンページ( http://itp.ne.jp/ )を指します。また、海外の訪問先で、英語圏であれば、ホテルの電話帳で探したりするケースはあります。

iタウンページは、地域や業種での絞り込みが可能です。しかし、名前と電話番号しかわからないので、他の検索手段と合わせての活用になります。これまでご紹介した方法を活用して、開拓したいサプライヤーの目星をつけるわけです。

次回は、探索した結果で、見いだしたサプライヤーに関する情報収集についてです。

<つづく>

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