4-(2)-4 RFxの提示「RFxのあとに」

たまに笑ってしまうようなことが起きます。

「RFxはちゃんとしていたはずなのに」とバイヤーが後悔してしまうことがあるのです。私の例いうと、見積りはちゃんと入手して条件に合致していることを確認していたはずだったのですが、またしても「この価格ではお売りできません」という事態が生じてしまいました。

「この製品価格に1,000円が加算されます」と。

実は「この価格には輸送費は含まれておりません」と見積りに書いてあったのですね。しかも、極小の文字で。

おそらく競合時には自社に不利になるような情報を営業マンが進んでバイヤーに提供しようとすることはないでしょう。これは、私に見積りの詳細を確認する、という意識を芽生えさせてくれました。

そして、重要なことは営業マンとの信頼関係でしょう。仕事ですから、あまり友人関係のように振舞うことは避けねばなりません。が、もし不利な条件があれば、何でも言ってもらうくらいの仲の良さは必要でしょう。

加えて、「この人を騙してはいけない」と営業マンに意識付けることも必要でしょう。逆に、そのためには仕事人として当然の礼儀もわきまえなければなりません。それは、「買うつもりもないサプライヤーにRFQ(見積り依頼)を実施してはいけない」ということです。

誰も大声にして言いませんが、例えば5社にRFQを実施しても、せいぜいターゲットとして考えているサプライヤーはそのうち2社程度であることがほとんどです。

残りの3社は「当て馬」と呼ばれます。それであれば、最初からその2社にのみ見積り依頼をすればいいだけの話です。

どんなに正確にRFxを行っても、発注する雰囲気すらなければ、サプライヤーも真剣に提示するはずなどありません。

何より両社の時間と紙代が無駄だ、と思います。

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