8-3　リードタイムを見える化しよう：納期管理の効果的な手法

●リードタイムの「見える化」 ～効果的な納期管理の方法
リードタイムを発生要素ごとに細分化し、それぞれの発生時間をグラフ化する。次に、必要時間の根拠を明確にし、対策を講じることが重要だ。

●細分化したリードタイムの分析方法
サプライヤーからバイヤー企業に納入されるまでの細分化したリードタイムを分析する際には、5W1Hを活用する。

・When（いつ？）
細分化したリードタイムがそれぞれどれくらいの期間（時間）必要かを明確にする。

・Who（だれが？）
担当セクションや担当者名を明らかにする。

・Where（どこで？）
サプライヤーかバイヤー企業か。また、サプライヤーの場合は社内か外注先かを調査する。

・What（なにを？）
具体的な作業内容と完了状態を明らかにする。

・Whom（だれのために？）
他のリードタイムとの関係を明確にする。別のリードタイムの前後工程か、並行して進められるか、それとも他の要素とは関係が低いかを明らかにする。

・How（どのように）
リードタイムの中で使用されるリソースの種類と量を明らかにする。人による作業か、設備機械による工程かを把握する。

・見える化の実行
細分化したリードタイムを工程表で表現する。工程表は、時間の経過観察を行う場合に見やすい横線型（バーチャート）式で作成する。

・工程表の活用法
工程表を作成すると、進捗状況が把握しやすくなる。

・全体工程に関する認識の共有
納期遅れに対する抜本的な対策を講じる場合、まず全体工程を明らかにする。次にバイヤー企業の希望するリードタイムを工程表に明記すれば、どの程度短縮しなければならないかが一目瞭然だ。

・長いリードタイムへの対処
全体工程を一つの表にまとめれば、それぞれの工程の割合が明確になる。割合が多い要素について納期短縮の取り組みを行う。

リードタイムの分析は、納期短縮の取り組みだけでなく、サプライヤーで発生するコスト把握にも役立つ。納期遅れ解消後も注視を続け、納期遅れの予防処置にもつなげる。

未来調達研究所株式会社が提供する【挑戦喚起】無料ブックレットは次のURLから
https://www.future-procurement.com/booklet/