2-4 調達・購買業務に必要な物流知識:効率的流通の基本を学ぶ

●ポイント

1.物流の基本機能と意義
2.調達・購買部門における物流の役割
3.物流サービスの進化と調達・購買戦略

物流は、生産者から消費者へ製品を届ける活動全般です。「物的流通」とも表現されます。調達・購買部門においては、物流は企業の効率性と競争力の源泉の1つです。

物流の基本機能は「輸送」「保管」「荷役」「包装」流通加工の5つ。輸送は、空間的な隔たりを解消する移動手段であり、適切な輸送方法の選択が重要です。保管は、品質を維持しながら製品を管理する活動であり、単なる貯蔵以上の意味を持ちます。荷役は、荷物の積み込み・積み卸しの作業であり、輸送や保管の前後に必要です。包装は、製品を保護し、品質を維持するための重要なプロセスです。流通加工は、製品に付加価値を与えるための活動です。

調達・購買部門は、原材料や部品をサプライヤーから効率良く取り入れる「調達物流」を管理し、生産物流、製品物流、リバース物流と緊密に連携します。これらの流通プロセスを通じて、製品の品質、コスト、納期(QCD)を最適化することが求められます。

グローバル化が進む中で、物流サービスは高度化し、小口での納入や時間単位の管理など細かなニーズに応じるようになりました。例えば、複数の輸送手段を組み合わせたり、適切な包装や倉庫での精密な在庫管理を行うことで、コスト削減と納期の精度を高めています。バイヤーはこれらのサービスを理解し、自社のニーズに合致する物流業者を選定することで、QCDのバランスを取りながら効率的な調達・購買を実現します。物流は静的ではなく、継続的な情報収集と最新の動向への適応によって、価値が決まる動的なフィールドです。

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