先週の調達・購買担当者が見るべきニュース(1月27日(土)~2月2日(金))
調達・購買部門では、今年も価格変動、特にプラス方向の変動に悩まされそうだ。この記事では、値上げの対象がモノからサービス(人)に移っているとある。折しも、労務費転嫁について、公正取引委員会や経済産業省(中小企業庁)が進めている。今年はモノではなく、ヒトのコストに敏感になる必要がある。次の大きな波は、春闘で大手企業がどのような形で決着するかだ。大手企業の決着金額が、中小企業の指針になるし、妥当性のある値上げ幅の算定にも欠かせない。サプライヤによっては、どの程度労務費をアップさせたかは関係無く値上げを要求してくるだろうが、それでも妥当性のある値上げ幅をバイヤ企業は必ず見極めて指針とすべきである。
●主要400社、供給網被災 能登地震 東芝、対策奏功し早期復旧
能登地震が発災して1ヶ月が経過した。これまでの大地震の経験を踏まえ、2ヶ月と想定していた供給断絶想定期間が少し短くなるのではないかとの見通しをもっていた。しかし、外見的に設備を復旧させても、生産が行われない。内部的な不具合が解消されていないとの声を耳にする。これは、大きな揺れによって設備機械に内部的なダメージが発生している証拠だ。震度7は1回だが、震度6弱、5強は、1月だけで8回発生している。揺れの激しさによる影響が、今後復旧をどこまで長引かせるのかを注視する必要がある。
●人手不足で滞る設備投資 計画未達、12年ぶり水準 コーセーやアサヒ、稼働遅れ
ここ数年、バルブ期以来約30年ぶりの高い水準で設備投資額が推移している。国内産業の資本財は、未だ競争力を保っている品目も多いが、人口減少・高齢化の影響により、生産能力が減少している。結果的に過去よりも設備導入に時間がかかっているのである。設備購買は、多くの調達・購買部門で、要求部門任せが続いている。要求部門では、仕様メインで話を進め、サプライヤの生産能力、設備の調達リードタイムの確認が疎かになるケースが多い。設備調達は、なかなか手を出しにくいかもしれないが、納期管理であれば、比較的話がしやすいのではないだろうか、話をするきっかけにサプライヤの能力確認、稼働率確認を行ってみてはどうだろうか。
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