考えつかなかったAIの調達業務への活用方法(坂口孝則)

以前から、調達・購買部門改革の仕事を請け負っています。もちろんコンサルタントだけではなく、部員のお一人お一人が部門を良くするために何をすればいいか考え抜くことが大切です。

ところで、現在、部員はどんな仕事に何時間を費やしているのか。たいていの場合、現状分析からスタートします。発注処理、見積書査定、納期フォロー、戦略構築……。業務時間配分の実態を明らかにします。

また、くわえて、それらの業務の行為を分析しました。すると、驚いたのが、メール処理と会議にほとんどの時間を費やしていた事実です。会議は予想できたものの、メール処理とは面白い結果です。

さらにメール処理を分析すると、面白いことがわかりました。「書くのに長い時間をかけるメール」「書くのに短い時間で済むメール」の二つは、前者が「いいにくいことを書く」のか、後者が「それ以外」にわかれました。

私は以前から、「電話をかけるくらいだったらメールが早い」と主張していました。しかし、これは一部、間違いだったようです。というのも、「いいにくいことを書く」時間は、はるかに電話よりも長いとわかったからです。「いいにくいこと」こそ、可能ならば電話し、さっとメールで記録しておく。これがもっとも早いようです。

そこで、話を変えるようですが、ロボットによる接客を試験した百貨店があります。ロボットは疲れませんし、人間を雇うよりも安い。しかし、運用してみると、意外なことに、お客側にメリットがありました。「人間には訊けないことも、ロボットなら訊ける」「話を途中で打ち切っても、気にすることはない」などです。これは示唆的です。

というのも、AIの活用法は、実は「いいにくいことを受け止めてくれる」点にあるのではないか、と私はこのところ考えています。AIを活用し、チャットボットを作成できます。チャットボットとは、会話をしてくれる仮想マシンです。

もちろん、チャットボットがすべてを代替しないでしょう。しかし、少なくとも現時点でも、「いいにくいことを気楽に受け止めてくれる」担当者は、双方を効率化するでしょう。情報伝達をせき止めるのが中長期的に効率を阻害しますからね(それに、いつかは不都合な情報も聞くわけですから、早めに聞いたほうがいいですよね)。

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