5章-9 モチベーションゼロの仕事術

本書はVBAを主題とするものではないため、詳細は省略する。ただ、VBAの関連書籍はたくさん出ているので、一読しておこう。

ちなみに、私はかつてエクセルでスケジュールを管理しており、納期を遅延した取引先の営業マンに自動的にフォローメールを送るプログラミングを組んでいた。納期が遅れ、かつ、なんの連絡もなかったところはアウトルック(メールソフト)が自動的に「○○様、当製品について納入確認をお願いします」といった内容をメールするのだ。これはVBAのOLEという機能を使えば実行できる。OLEとはアプリケーション連携の機能のことで、工夫しだいでは、さまざまなことが自動化できるはずだ。

体を疲れさせない、という観点に立てば、「短時間で仕事をこなす」ことは「心を傷めない」ことにつながる。仕事とは、技術に支えられることを失念してはいけない。私は若手が「やる気やモチベーションがない」というとき、つい、「そんなことより仕事の技術を磨いたほうがいい」といいたくなる。

定型的な仕事は、ささっと終わらせ、じっくりと思考時間を確保すること。これが仕事で成果を出すための方法だ。

 

ちなみに、前章よりずっと、仕事については初動を加速することがもっとも難しいと述べた。そこで、仕事ではできるだけ「型」をつくっておきたい。

その「型」とは、資料はできるかぎり、かつての資料のなかからあてはまるものをストックしておくことだ。たとえば、パワーポイントでいえば、一から配置や図・グラフなどを考えてはいけない。自分がかつてつくった資料で、うまく作れた資料、あるいは、他人の資料でうまくつくれている資料を拝借することを考えよう。ひとがわかりやすいと感じる資料には一定の型がある。その配置や色使いやメッセージの伝え方を真似るのだ。

具体的には、「パワーポイント定形集.pptx」などで保存しておく。日ごろ資料を見るたびに、気に入ったものがあれば、その該当ページのみ別ファイル化しておく。これを続ければ、すぐにお手本集ができあがる。あとは、自分の必要に応じて、そのファイルからもっとも近いものを引用すれば良い。

これはムダに時間を浪費したり頭を使ったりしないことにつながる。心を疲労させないためにもムダな仕事を省くことはモチベーションゼロの仕事術に欠かせない。

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