最高のプレゼンテーションを行うたった一つの冴えたやり方
毎週のようにプレゼンテーションを行っています。また、毎週のように話す仕事をしています。コンサルティングもそうです。常に伝える仕事に身をおいています。プレゼンテーションとはさまざまな定義がありますけれど、ここでは「不特定多数の人たちにたいして意見を語ること」とします。私ごときが語るのはアレですけれども、コツを書いてみます。
ズバリそれは、画面にたいして、観客から見て右側に立つことです。書籍によっては左に立ったほうが良いと書いていますけれど、逆だと思います。観客から見て右側に立つのです。これが、「たった一つの冴えたやり方」です。
なぜでしょうか。それは、人間の脳に依存しています。というのも、人間の脳は、左から右に流れます。観客からすると、まずは画面を見ますよね。そして、説明するプレゼンテーターを見ます。脳が左から右に流れるのです。
「この画面をご覧ください」とまず述べること。そうすると、観客の視線と脳がまず左側に移り、そこから、「これを説明します」といえば、観客の視線と脳は右側(プレゼンテーター)に移ります。そうすると、なぜだか理解が進むのです。
嘘だろ、そんなの信じない、と思われてもけっこうです。少なくとも私が経験則から導いた法則です。しかし、それで終わりではありません。説明のときの体の動きも重要です。
説明のときに、画面を最初に見せるといいましたよね。これは、観客の脳を左から右に流すためです。そのあとに、プレゼンテーターは説明を開始します。ただ、この時点では、解説のなかでプレゼンテーションのうち「問いかけ」でなければいけません。つまり、画面で「コスト削減の重要性」を述べるものであれば、まずはプレゼンテーターは、その重要性を深く述べたあとに、「では、なぜコスト削減が重要なのでしょうか」と観客に質問するのです。
そして、観客に考えさせるわけです。観客からすると、右に立っている人から問われた内容は、左脳的に考え出します。「なぜだろう……。なぜだろう……」。そして答えを出すときには、プレゼンテーターは移動します。どこへ? そう、画面の左側にです(観客から見て左側です)。
そして、左側に立ったときに、観客に答えを述べます。そうすると、観客からすると右脳的に答えを導けます。これがすぐれたプレゼンテーションに必須な「動き」です。つまり、プレゼンテーターは勝手に動いけ良いわけではないのです。観客から見て、投げかけは右側、答えは左側で行う。これがプレゼンテーターに重要です。
少しオカルトな話ですね。でも、私が信じている「最高のプレゼンテーションを行うたった一つの冴えたやり方」をお話ししました。(坂口孝則)