調達・購買の社内的な地位について
資材調達部門の社内的地位の話が出ることがある。話のポイントは、概して低い社内的な立場だ。サプライヤーからは「御客様は神様と崇め奉られている割に、その代償なのか?と思わせるくらいに、バイヤーは社内的な立場に苦労しているようである。
社内的な立場の低さは、何が原因なのであろうか?私は、以前勤務していた会社で、バイヤーの前に営業職を経験している。その頃の社内の購買部門への印象に思いを馳せれば・・・・・・正直、確かに良い印象は持っていなかった。その頃のノートを見返して、バイヤーの皆さんと一緒に打ち合わせに出たときの「独り言メモ」を読み返してみると、
1.何もやらないくせに文句ばっかり
2.俺も「できない」って言いたい
3.なんで、こんなにお願いしなきゃいけないのか?そんな理不尽なことを頼んでいるのか?
まぁ若さゆえ、社内調整に苦心した結果、その鬱憤が爆発している感じだ。でも、当時私が会ったバイヤーには、こういった印象を持ったのは事実である。そして、私が必ずしも希望していなかった資材調達部門への異動を言い渡されて後、一番注意したのは、この時に一緒だったバイヤーを、反面教師にすることだった。これには少し考えたことがある。
なんでバイヤーは、1~3に示したような態度をとったのか?と言うことを考えてみた。いろいろ思いを巡らせて到った結果は、社内で唯一公式的に「お客さん」であることが仕事である故に、社内関連部門に対しても「お客さん扱い」して欲しいと、言外に望んでいるのか?ということである。バイヤーはそうは思っていないだろう。でも、行動がそう示してしまっている。私は1~3に対して、バイヤーになってからの行動を考えてみた。
1.何もやらないくせに文句ばっかり
→何かをやろう。何をすればいいのか?を考えよう
2.俺も「できない」って言いたい
→どうやってやるかを考えよう。あらゆる事を考えて、やっぱりできなかったら、謝罪の言葉と共に「できない」事を伝えよう
3.なんで、こんなにお願いしなきゃいけないのか?そんな理不尽なことを頼んでいるのか?
→常識的な依頼であれば受けよう。お願いしづらいバイヤーにはなるまい
こんな感じである。そうやってバイヤーの社内的な立場が改善したかどうかはわからないが、どの会社でも、どんなバイヤーでも、当てはまるんじゃないかな?と思っている。特に2、できないって言うハードルを決して低くしないように。ただ、できないと思った時は、潔く言うようにバイヤーをやっていた。